2009年6月10日水曜日
リパブリカニズム - 公的な自由
1)プロテスタンティズム、2)共和主義の精神、3)個人主義的資本主義、この3つがアメリカという国の建国の精神だと言われる。特に2番目だが、イギリス王権から独立を戦った意味での共和国という意味に加え、行過ぎる民主主義への警戒という意味も含んでいる。つまりあまりに多くの人民が参加し、選ぶ物も選ばれるものも区別が無くなる大衆民主主義に抵抗するという事だ。大衆民主主義となると、それは一種の利権争奪戦となり、人々が公共心をもたず自己主張ばかりをすることになるという(どこかの国のモンスター親のように)。それではなく、共和主義では、公的な事柄について判断ができ、議論できる人達が政治を行う。そのためには、公共的関心や奉仕の精神、勇気や愛国心という「徳」を持つ必要がある。この徳を背景に活動し人々の賞賛を得る。これがもともとの「自由」の意味で、アレントが「公的な自由」と呼んだものだ。(佐伯啓思)
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