2009年4月7日火曜日

哲学の終わり - 「こころ」よ、お前もか

無知の知と言って、「自分は知らないということを知っている」と言ったソクラテスは、晩年は倫理と道徳について考えたというが、最新の認知科学者達によれば、多くの場合に道徳的判断は「直感的」に行われ、判断の後に合理的な理由付けが行われるらしい。更に書けば、5歳の子供は、既に道徳的判断ができる。道徳というと、それぞれの社会のルールであり、大人から教わる(今は知らないが、昔は「道徳」なんて授業が確かあった)ものだと考えるが、どうもそうではないらしく、DNAの中に組み込まれ、生得的に持っているものらしい。認知科学と言えば、何回か書いたが、「意識後付け」説で、人間は反応やj行動が先で、後から意識がついてくるという、あれだ。これは身体性についてだったが、道徳であれば、「こころ」についても、功利的判断が先で、意味づけは後だと言う事だ。延々と考え続けた多くの哲学者達にはただ「ご苦労様」と言うだけか。

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